日記「花ひらく人生」
2009年06月15日
ここに居させてくださって、ありがとうございます。
マルタの家のカモミールは
オーナー山口先生の奥様が植えた株が
7年間に少しずつ根を広げ、種を飛ばして
畑のあちらこちらに群生していったものです。
お庭にはその他にもさまざまなハーブやお花が植えられ
四季を通し絶えることのない彩りを与えています。
深く感じるものがあってこの地を選び、ご夫妻で住まわれるようになって
わずか7ヵ月後に突然天国に召された奥様は、
美しい贈り物を沢山遺されて新しいお住まいに移られたのですね。
マルタの家を訪れたときにはいつも、奥様のお部屋を使わせて頂いています。
奥様が描かれた油絵、木彫りのマリア像やロザリオ、
沢山の書籍、家族写真などが遺されたお部屋に
毎月おじゃまして休ませて頂いているうちに、
お会いしたこともなく、お声を聞いたこともない方ですのに、
まるで縁続きの女性のように、肌近しい存在に感じられてきます。
書架に並ぶ本の背表紙には、イエス・キリスト、マリア、福音、禅、
精神医学、心の病、カウンセリング、ソーシャル・ワーカー、といった文字が並び
お年寄りや心の病をもつ人たちの奉仕活動を長く続けていらしたという
奥様の思いが、どんなところに向けられていたのか、
何を見つめて人生を過ごされてきたのかが、自ずと偲ばれます。
奥様のお写真に向かって、知らず知らずのうちに、
無言のうちに問いかけ、答えを待っている、わたしが、います。
何を思い、何に悩み、そして、それらとどう向き合って生きてこられたのでしょう。
わたくしがここに居ても、よろしいのでしょうか。
この場所で、自分にできることは何でしょうか。
何を大切にして、なにを心がけていったらよろしいでしょう?
忘れてはならないことは、何でしょうか?
ここで頂戴したものを、どうやって、次の方に手渡していったら、よろしいのでしょうか。
こうして、ここに居させてくださって、ありがとうございます。
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