日記「花ひらく人生」
2009年06月16日
幸福上手は、坂道を上手に降りる。
山道の坂道は、
登るより降りるほうがずっと難しい。
重心を下げ、足裏を踏ん張り
ぐっと腹に力を入れて、でも
膝にはゆとりをおいて柔らかく、
用心深く足を進めていかないと、
転んだりすべったりして危険です。
目線も、上過ぎず下過ぎず、
周囲の環境に心を配りながら
よい塩梅に置いておくことが大切です。
わたしの人生も、いままさに坂道の下りに来ています。
思えば、幸福について考えるなどということは、
人生の坂を下る年齢になってからの習いのようなものではないでしょうか。
若い時分はたくさんの野心を胸に、毎日刺激的で新しいもの事と出会い
明日には胸躍る物語が待ち受けており、退屈する暇もないほど忙しく、
感情の嵐にもまれながら外界と戦う術にエネルギーを注ぎ、
「幸福とは?」などと自らに問いかけることはありませんでした。
体力も筋力も落ち油っけが抜けた年齢になって下り坂が用意されているということは、
下りの道には、肉体の強さとはまた違う強さや、別の能力が求められるからなのでしょう。
神様は、ちゃんと、そのような道を、人間に与えて下さっているのでしょう。
賢さ、優しさ、心の広さ、許すこと、与えること、結びつけること、そして悟る力。
上りの坂道で培ってきたさまざまな経験を、今度は、下りるために用いることができるように。
新しい力に変換するための新しい学びが必要になってきます。
ゆっくり、一歩一歩を踏みしめながら、坂道を下りるレッスンを続けています。
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