日記「花ひらく人生」
2009年07月11日
1か月のハネムーン。
ローマ最終日のディナーは
武道和良久ローマ道場の
稽古人の方とご一緒でした。
下町にある魚介類専門のレストランに案内され
白いクロスが目に鮮やかなテーブルに着くと
稽古中、意識をぐっと集中させていた
緊張感から心も身体も解き放たれていきます。
今日初めてお会いした方たちであるのに、
ひとたび剣を交え、同じ螺旋を共有すると、
不思議なことに、もうずっと昔からの知り合いのような気持ちになって
和やかにプレートをシェアしながら、
お稽古を始めるようになったきっかけや、家族のこと、仕事のこと、
わたしとほぼ同世代らしいこともあって、打ち解けるのに時間はいらず、
肩肘はらず、気を遣いすぎずに楽しく会話が弾みます。
来月、結婚式をあげる予定のおふたり。
なんとハネムーンは一カ月!
船で北ヨーロッパを巡る旅を続けるのだそうです。
なんとも、羨ましい。
わずか数日の有給をとるのにも、スケジュールを必死で調整し、
上司の顔色をうかがい、同僚に遠慮し、そのうえお土産の心配までしなくてはならない
日本の職場では考えづらいことですよね。
思い起こせば、香園のハネムーンはおよそ四半世紀前のこと。
結婚を上司に報告すると
「おまえ、この忙しい時期にまさか新婚旅行には行かないよな」と
キツ~イ先制攻撃を浴びせられましたっけ。
オーラソーマの6日間のコースに参加するのでも、
どうやって仕事を休もうかと苦悩する友人たちを大勢見ておりますので
このような話を聞くと、なんだか、ため息が出てしまいます。
バカンスは最低でも3週間とるのが当たり前というヨーロッパ諸国。
いえ、それは義務であるので会社から強制的に取らされるのだとも聞きますが
国によってこれほど「休暇事情」が異なるものでしょうか。
しかし、びっくりしたのは、さらにその後のこと。
「1か月お休みを取るから、いま僕は毎日ものすごく働いているんだ。
あんまり働きすぎて鏡を見ると顔色が真っ青で
げっそりやつれた自分がいるから哀れになるほどだよ」
同席していた息子が同情して
「朝何時から夜何時まで働いているんですか?」と質問すると
「朝10時から、夜は7時まで」
・・・・・・・
聞くとランチタイムはしっかり1時間とっているそうで、
日本ではごくごく「当たり前」の仕事時間なんですけど!
そんな言葉もでないほど驚き飽れ、文化の違いを痛感したひとこまでした。
もちろん法律や制度の違いというものはありますが、休暇は「悪」というような
日本社会の「思い込み」のようなものも、そこにはあるのではないでしょうか。
会社や組織に献身するのが美徳。そんな無意識の価値観に支配されてはいないでしょうか?
組織の成功と個人の幸せが共に存続し得る組織でないと、長続きはできないはずです。
一部のトップだけが恩恵を被り、下々のものは沈黙の服従と我慢が当たり前とされる組織に、
無自覚に身を委ねる生き方をしてはいないでしょうか。
海外に出て異なる文化と触れると、自分の中の無意識の思い込みや既成概念に気づくよい刺激となるものですね。
それにしても、ハネムーン1カ月かぁ・・・
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