日記「花ひらく人生」

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2009年07月19日

15年という歳月をつなぐ糸。

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15年振りのイタリア旅行を振り返ってみれば
家族の絆のありがたさ、というものが
時間を経るに従って深く感じられてきます。

国内外を飛び回り休む暇もない多忙な夫に
東京を離れて一人暮らしを満喫する息子
お陰様で自由に羽ばたかせて頂いている私と
それぞれマイペースに生きる3人が足並みを揃えるのは
簡単とはいかず、賑やかな珍道中ではありましたが
家族それぞれが互いを大切と思う気持ちを再確認されます。

そしてまた悲しいかな、今回は自身の「老い」を感じさせられる旅でもありました。

ガイドブックの地図に小さな欧文で記された通りの名前が読めない!
まず目から老化が始っているのか…と情けなく感じておりましたら、息子からキツイひとことが。

「英語力が落ちたね!」
昔はもっとヒアリングができていたんじゃない?
それと、とっさの判断力が鈍ったね。
普段から頭を使って生活していない証拠だよ。
もっと難しい本を読んだりして勉強していないと、駄目だよ。

はい。おっしゃる通りです。
すべて事実ですから反論の余地もございません。
親にはかくあってほしい、という期待ゆえの言葉と受け止めれば
逆に、妙に優しく労られるようになったらお仕舞い、かもしれません。

旅の間、右往左往する私の鞄を引いてくれたり、
細かい支払いを代わってくれたりと頼もしくサポートを努めた彼。
最終日にはフライトまで空いた1時間ほどの時間に、
「ちょっと街を散策してくる」と言い残し、アイポットだけを道連れに
ジーンズに片手をつっこんで意気揚々とでかけていきました。

15年前は、まだ靴紐も満足に結べなかった子が…

忘れもしません。
パリの美術館巡りに退屈しきった彼は館内のベンチに腰掛けて、
繰り返し繰り返し靴紐を結ぶ練習をしていたのです。ベソをかきながら。
旅の最後には、きれいにチョウチョ結びができるようになって
あれが彼にとって初めてのヨーロッパ旅行の最大の収穫だったのではないかしら。
それでも当時の思い出は要所要所記憶に留めているようで
再訪問したバチカンの壮大な装飾などには、うん、うん、とうなずきながら、
興味深げに教会でも美術館でもたっぷりと時間を過ごしていました。

「15年後にまた家族で来たいね。今度はあなたの子供も一緒に」

足し算してみれば15年後、私は還暦を超えている計算になり、
なんと息子は、前回旅した時の夫よりも年上となります。
これからどんな時間を、それぞれが過ごしていくのか…
旅行などというささやかな夢ではありますが、
家族というものは、これまでに結いあげてきたちっぽけな思いや希望を編みこんだ
細い糸につながって明日への時間を生きていく仲間なのかもしれません。

この記事のURL | コメント(0) | 季節の折々に・・・ 

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