日記「花ひらく人生」

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2009年07月06日

和菓子の世界、洋菓子の世界。

%E5%99%B4%E6%B0%B4%E3%81%AE%E7%B7%91.JPGミラノから電車で一時間ほどにある
湖水のほとりの街、コモ。
古くから保養地として栄えた土地ですが、
オーストリア、スイスとも国境を接し、
昨今はハリウッドスターやセレブの別荘地としても有名で
インターナショナルな観光地となっています。
その歴史は古く、紀元前6世紀頃からケルト民族の要塞都市であり、
古代ローマにとっても、異民族との攻防において要の地となるため
四方を城壁でしっかりと固めた名残が、旧市街に見受けられます。
12世紀に自治都市になったものの、その後ミラノとの10年戦争で徹底的に破壊され、
再構築された後は、ミラノのヴィスコンティ家に占領されたのだとか。
その旧市内の建物、1600年以前に立てられたものがほとんどだそうです。

ミラノの歴史にも感じたことですが、さまざまな民族が奪い合い、
また共存しながら支配者が右に左にと移り変わる中で破壊され、再建され、
新しい文化の構築を繰り返したきた国のあり方というものは、
さていったいどんなものであるか、想像の範疇を超えています。
日本人には間単に理解できない多元性が社会の基盤にあるように感じてしまいます。

たとえてみるなら、和菓子と洋菓子との味わいの違い、でしょうか。

四季折々の趣向を楽しむ和のお菓子。
淡白で控えめな味わいは、素材が自己主張することはなく、
小豆と砂糖の繊細な持ち味を損ねないことが大切にされています。
目で味わい、香りを楽しみながらも、頂いたあとに残るのは
「おいしい和菓子を頂きました」というシンプルな喜びです。
素材の調和、ということが和菓子の世界では強く求められます。

いっぽう洋のお菓子は、パリパリ、さくさく、しっとり、ねっとり、ふわふわ、ポキポキ、コロコロと
さまざまな触感の違いを口の中で一度に体感し、
ベリーの酸味や、濃厚なチョコの苦味、スパイスの強烈なパンチ、リキュールのアロマと
卵と粉の優しさに反発するような自己主張の強い素材の持ち味が競いあい、
拮抗しながら、完成された世界を創り上げています。
「ドルチェ」とひと括りにはできない個性を、各々が主張しながら。

和菓子が共通性という要素で収束されていく集団であるのに対し、
洋菓子は、異質なものたちがその個性を発揮しながらスクラムを組むチーム。

日本に居れば和菓子と緑茶。
イタリアではエスプレッソとティラミス。
節操なく楽しむようにして、人はそれぞれの世界を簡単に行き来できるものでしょうか。

写真はチェルノッビオ村「ヴィラ・デステ」の庭園の風景。
16世紀に設計されたエステ家の別荘で英国女王の所有地であったこともあるそうです。


この記事のURL | コメント(0) | 季節の折々に・・・ 

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