日記「花ひらく人生」
2010年03月06日
「矛盾のない、パン」
信州、上田で「畑の学校」をスタートさせて以来、
ずっと心にあったのが「ルヴァン」のこと。
国産小麦を石臼で挽き天然酵母のどっしりとしたパン。
「ルヴァン」は、いま流行りのマクロビオティックな世界での
まさに草分けといえる有名なパン屋さんです。
(あえてブランド、とは呼ばずにおきます)
昔からファンだった「ルヴァン」のお店が上田にもあると知り、
「畑の学校」セミナーでの食事にお出ししてきました。
そして今年、信じられないような場所でご縁を頂いて、
オーナーの甲田幹夫さんとの知己を得ました。
そのご縁の裏には、これもまた不思議な物語があるのですが、
そちらはいずれまた…
甲田さんといろいろお話させて頂く中で、
「何故? パンだったのですか? 」と香園が問うと、ポツリと。
「そこに矛盾が無かったから」
…なんと深い言葉でしょう。
矛盾がない。
高い志をもって世の中に漕ぎだしていこうと試みている人であれば
矛盾なくあることの困難さに、必ず一度は苦しんだことがあるはずです。
理想と現実との間の矛盾。
個人と集団との間の矛盾。
魂の満足と経済活動との間の矛盾。
世の中は数えきれないほどの矛盾で成り立っていて
そして、何より、自分の中に潜むたくさんの矛盾にぶつかって
葛藤し、折り合いを見つけようともがき、ときに負けそうになりながら、
それでも自身を奮い立たせ、進んでいるのではないでしょうか。
お味噌色に焼けてずっしりと重いルヴァンのパンを噛み締めて、
お腹がじんわり温かくなってくると
(矛盾が無いパンってこういう味なんだなぁ)としみじみと感じます。
穴のあいたエプロンを掛けて飄々と表参道の交差点を歩く甲田さんと並んでいると、
(甲田さんの「矛盾が無い」ってこういうことなんだなぁ)と爽やかな気分になります。
甲田さんを知る人はなぜかみんな、甲田さんを語るときに
とっても嬉しそうな、幸せそうな顔になるのですよ。
「甲田さんって、ね…」って言い始めてから、なにか考え込むような顔をして、
そしてにっこり笑ってこう続けるのです。
「…素敵な人なんですよ」
その笑顔は、まるでルヴァンのパンを食べているときのような笑顔なんです。
「甲田さん、「畑の学校」セミナーでも、ぜひレクチャーしてくださいね!」
そう香園がお願いしたら
「話すの苦手なんだけどなぁ~。(格式ばったものでなく)お店の中を案内しながら、
っていう感じだったら、いいよ」と困った顔をしながらも快諾してくださいました。
◆3月26日に開催する「畑の学校」セミナーで、甲田さんに店舗をご案内頂けることになりました!
◎セミナーの詳細はコチラからご覧下さい!
古い街並みを活かして再創生した「柳町通り」にある古民家を改装した雰囲気のあるお店です。
雑誌「Hanako」2010.3.11号、表紙にもなって紹介されていますのでぜひご覧になってください!
◇写真は富ヶ谷のお店に隣接するカフェ「ルシャレ」。
名前の通り山小屋風のオープンなキッチンの隣でルヴァンのパンを頂けます。
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